2011-12-24

クリスマスの夜に

今日は、クリスマスイブですね。

雑貨と本を扱っている店としては、クリスマス色がほとんど
ない店になっています。

なぜかっていうと、キリスト教徒でない自分にとって、
日本のクリスマスというのを、自分の中で位置づけできないでいるのですね・・・
よくわかんないものを祝うっていうのがなんとなくしっくりこない。
という個人的な問題なのですが・・・

でも、今日は、クリスマスイブ。
本当のクリスマス、つまりヨーロッパやアメリカなどのキリスト教国の
クリスマスをのぞいてみる、本当のクリスマスを知るっていうのはいいですね。

ずっと前にこの記事を書きたかったのですが、
じっくりなかなか書けず、イブ当日になってしまいました。
でも、ちゃんと書きたかったんです。クリスマスに関する本のお話。

今年最後の営業日のブログ、本のことを真面目に、きちんと。
(長いです)

「わたしの聖書」ジーガ・ケーダ絵 加藤祥子訳 
新教出版社 ¥2,100

この本は、私が通っていた大学のそばに、昔のSARANAがあった頃
(今の店の名前は、その名前を受け継いだものなのです)
本を訳した加藤さん(面識はありませんが、大学の先輩にあたります)の
お母様が持ち込まれた縁で、このBooks and Crafts SARANAにも
置かせてもらっているものです。

絵を描いているのは、ドイツの司祭。
絵が本当にいいのです。
あたたかく、ひきこまれるような絵とともに
小・中学生でも分かるように聖書の内容をまとめています。

聖書の世界をちょっと知りたい、と思っている大人の方にも
おすすめです。


「飛ぶ教室」エーリヒ・ケストナー作
岩波書店 ¥714

ケストナー、と言えばご存知の方もいると思います。
ドイツの詩人、児童文学作家です。

この「飛ぶ教室」が書かれた1933年に、ドイツはナチス政権の手に落ちました。
この作品の中で、ケストナーは、これから起こりうること、
目の前で起こりつつあることについて物語の中で、警鐘を鳴らしています。

「世界の歴史には、かしこくない人びとが勇気をもち、かしこい人びとが
臆病だった時代がいくらでもあった。これは正しいことではなかった」

過去形にはなっていますが、これを書くということは、
何が自分に降りかかってくるか、覚悟の上で書いたのでしょう。
(実際に、ケストナーは著書を焼かれたりなど圧迫を受けています)

物語は、ドイツの寄宿学校(今の小学5年生から中学、高校を合わせたくらい)
のクリスマスの頃の物語です。

私が、外国の児童文学を好きな理由は、人間らしい素敵な大人が
必ず登場するからです。
この物語にも、素敵な先生が登場します。

そんな先生と生徒の交流、
思春期の少年たちの友情、
そして、クリスマスに家族を想うこと・・・

これを読むと、クリスマスがどれほどキリスト教圏の人にとって
重要なものなのか、家族と過ごす時間がどれだけあたたかい
ものなのか、伝わってきます。

ちょうど年頃の中学生くらいにも読んでほしいけれど、
ぜひ大人に読んでほしい!


「ノエルカ」マウゴジャタ・ムシェロヴィチ作
未知谷 ¥2,200

最後は、ポーランドの物語です。

舞台はクリスマスイブの日、
主人公の17歳の少女エルカは、朝に家族と口論の末、家を飛び出します。
その途中で、サンタクロースに扮装したトメクと偶然知り合い、
彼に連れられて様々な家庭を回ります。
その短い時間の中で、様々な人と出逢い、エルカは・・・

まるで、上質の演劇を見ているような感じのする物語です。
はじめはちょっと読みにくいと思ったけれど、読み終えた後
本当に、心が温かくなり、大切にしたいと思った本です。

「飛ぶ教室」でも、少し話しましたが、
クリスマスは、キリスト教圏では、家族が集う日。
それも、形ではなく本当に温かく、楽しい家族との大切な日なのです。

日本では、お正月と同じ?
かつては家族が集う日でしたが、今はそれも変わってきているように
思うのは私だけでしょうか。

イブの夜は、こんな本当のクリスマスの物語を読んで、
家族の大切さや平和を思う日にしたいものです・・・
ジョン・レノンの"Happy Christmas(War is over)"の歌詞のように。


そして、この「ノエルカ」の中に出てくるウィリアム・ブレイクの詩の一部を
クリスマスに最後まで読んでくださったみなさんに贈りたいと思います。



思いやりと なさけと 平和と愛があるところ
われわれの祈りの言葉が流れる
どんなに打ちひしがれた人の心も
これらの徳は裏切らない

・・・・・・・

思いやりは人の心を
なさけは人のまなざしを
愛は神々しい人の姿を持ち
平和は人の着る衣

あらゆる国のあらゆる人は
苦しみの中で
人の姿をした愛と
なさけと 平和を求める

異教の ユダヤの ジプシーの
人の姿を愛せよ
思いやりと 愛と なさけの住むところ
神もそこに住む

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